2024年4月より、吉村昭彦先生から日本サイトカイン学会(以下、JCS)の会長を引き継いだ。会長の任期は2年間であり、2026年3月で私はすでに会長職を退いているが、反省や期待も含め、これまでの経緯を振り返ってみたい。JCSは、2023年5月、マクロファージ分子細胞生物学研究会(MMCB)と日本インターフェロン・サイトカイン研究会(JSICR)が統合して誕生した、新しい学会である(図1)。初代会長には、前述の吉村先生(当時慶應大学)が就任され、私は副会長として補佐しながら、会則、学会運営、HP、役員等を新たに整備・配置した。その後、第1回JSC学術集会(村上正晃先生&石井健先生、札幌)、第2回(山﨑晶先生、大阪)、第3回(中島裕史先生、千葉)が開催され、来年度は、第4回(竹内理先生、京都)が予定されている。運営方法(学術集会経費や若手育成・登用等を含む)に関しても日々議論を重ねており、国際サイトカイン学会との連携を含め、今後JCSをいかに発展させていくかが課題である。
JCSの前身であるMMCBとJSICRは、ともに伝統のある研究会であった。MMCBは、1991年、松島綱治先生(JCS名誉会員)が立ち上げられ、マクロファージ研究を中心に、設立当初から英語での発表と質疑応答を行う、先見の明のある研究会であった。2016年からは、松島先生が長年務められた会長を私が引き継ぐことになり、以来、2023年にJCSが設立されるまで務めさせて頂いた。JSICRのプロトタイプとなる研究会の発足はさらに古く、1961年、長野泰一先生による(図1)。以来、日本人研究者によるサイトカイン研究の数多くの大発見の経緯は、私が述べるまでもない。興味のある方は、サイトカインハンティング〜先頭を駆け抜けた日本人研究者たち〜(JSICR編)をぜひ御一読されたい。従って、JCS名誉会員には、先の本でも紹介されている多くのご高名な先生方のお名前が並んでいる(図2)。研究者でなくても、一般の方々であっても、一度はどこかで見たことのある、あるいは関連記事を読んだことのある先生ばかりである。名誉会員の先生方には、これからも、大所高所からJCSへご指導賜りたい。また、これまで日本の生命科学研究・医学研究を先導してきたサイトカイン研究の中核学会として、JCSが発展していくことが重要であると感じる。私も引き続き副会長を拝命しており、微力ながら貢献させていただきたい。

